口演 2-3

家族に焦点を当てたミニデスカンファレンスへの取組と課題

須永 知香子,久 しのぶ (伊勢崎市民病院)

【目的】緩和ケア病棟では患者や家族ケアの振り返りとして,デスカンファレンス(以下DC)に取組んでいる.更に,2016年から家族ケアに焦点を当てたミニDCを全看取り患者対象に開始した.その取組みと今後の課題について報告する.
【活動内容】ミニDCの参加者は医師や看護師等で,週3回の朝のカンファレンス終了後に実施した.カンファレンス時間は5分程度とし,1日1〜2件とした.進め方は,プライマリーナースが患者と家族の様子を紹介した後,チームメンバーで振り返りを行った.
【倫理的配慮】発表に際し,所属看護部の許可を得た.
【結果】実施件数は,2016年度140件,2017年度150件,2018年度88件であった.ミニDCに対する意見交換会を行ったところ,「家族への対応の時期や方法が活かされている」「入院時から家族に積極的に関わり,患者を取り巻く状況を把握する事ができている」等,ミニDCの内容を日々の看護に活かしていた.一方,「振り返りの内容が,同様のまとめになる事が多い」「カンファレンス内容を記録に残しているが,まとめ方が統一されてない」「時間確保ができない」「多職種の参加が少ない」「ケアに活かしていると思うが客観的に示せるものはないため,検討が必要」等の課題が明らかになった.
【考察・結論】今後は,ミニDCの改善を図りながら,患者や家族に対するケアの質向上に繋がるよう継続して取り組んでいきたい.


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