口演 1-4

高齢社会における地域での緩和ケアチームの活動

大沢 雅美,中澤 たけみ,長井 美智子,杉原 和美(真木病院)
清水 裕子(群馬県立県民健康科学大学看護学部看護学科)

【目的】当院緩和ケアチーム(以下PCTとする)は,がん終末期患者に対し地域に密着した緩和ケアを提供することを目的とし2016年度に発足した.そこで,PCTの3年間を振り返り高齢社会におけるPCTの役割を検討したい.
【方法】当院におけるPCTの実績について,紹介患者数,施設数,がんリハ対象患者数,麻薬処方量を年次別に集計し比較した.なお発表に際し,個人が特定できないよう倫理的配慮をおこなった.
【結果】対象期間における紹介患者数,施設数,がんリハ対象患者,麻薬製剤すべてにおいて上昇した.なおがんリハ対象患者において2013年と2018年を比較することに至った経緯として,2014〜2017年間はリハビリ科の人員不足と他のリハビリ患者増加により介入が厳しい状況となった.そのため2018年スタッフ増員に伴い再始動した結果とした.PCTが介入した全患者のうち70歳以上の高齢者は,全体の56%を占めた.また,当院のPCTの特徴である告知の有無の是非,治療の希望の有無,疼痛コントロール,リハビリなど提供できるよう,柔軟な緩和ケア心がけた.
【考察】PCT結成後は地域に密着した緩和医療が行えるようになり,地域からも評価されたと考えた.また,地元での看取りを希望する高齢者への対応もできたと考える.


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