特別講演U

ボランテイアとしての医療関係をめぐる活動をする上での倫理的配慮

土屋 徳昭
(群馬ホスピスケア研究会 代表、ぴあサポぐんま 代表理事)

 ボランティアが医療にかかわる機会の増加は、これからの社会環境、医療・介護環境を俯瞰してみると明らかです。国は、地域包括ケアシステムを打ち出し、がんに限らず、すべての疾患において、地域が患者を支えるという方向にシフトしようとしています。この事はとりもなおさず、生活支援、介護予防に地域住民=素人=他人=ボランティア(老人クラブ・自治会・NPO含む)の支えが重要となります。そこに、医療、介護専門職(医師、看護師、介護士、薬剤師、各種療法士、栄養士など)、行政(社会福祉士、保健師など)など多分野多職種が関わることはもちろんです。
 約30年、「ホスピスケア」という看板で、医療に関連してボランティアの立場で活動してきた経験から一つの問題を提起したいと思います。「ボランティアが問題を起こしたら誰が責任を取るの?」という議論から、「どうしたらボランティアと共働できるか?」についてみんなで考えましょう。今、まさにこのような時機にあるのではないでしょうか。


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