優秀賞講演

高齢がん患者の電話対応における外科外来での取り組み
−患者対応シートの作成を通して−

○岸恵美、福田未来、廣河原陽子、水出英薫子、星河幸代
群馬大学医学部附属病院看護部


【背景】
 人口の高齢化・医療技術の進歩・平均在院日数の短縮化によりセルフケアが確立しない 状況で、地域で生活している患者が増加している。そのため、電話による症状相談は多い。 電話対応は直接顔が見えない中での情報収集のため、看護師は困難を感じていた。中でも 高齢者の電話対応は訴えにまとまりがないため、情報収集に難渋していた。電話対応にお いて効率的な情報収集を行うため相談内容の実態を調査し、その結果を基に「電話対応患 者・予約外患者状態把握シート」(以下患者対応シート)を作成するに至った。患者対応シ ートを活用し、評価したので報告する。
【方法】
 外科外来看護師が対応した電話件数・内容を1ヵ月間調査し、患者対応シートを作成。 3ヵ月間使用後、外来看護師・医師にアンケート調査し使用状況を分析した。 【結果】
 電話件数は129件であり、その半数を消化器外科の患者が占めていた。患者対応シー トの使用により、電話対応において情報収集がスムーズになり負担感が軽減された。
【考察】
 消化器外科患者は高齢者が多数を占め、セルフケアが確立していない患者が多い。地域 での生活を支援していくには電話相談は重要であり、効率的な情報収集能力が求められる。 【結語】
 患者対応シートを活用し情報を整理する事で、統一した情報を医師へ確実に伝達できる。


 優秀賞は、一般演題の中から選出されます。
 フォーラム参加者に、一般演題の中で一番印象に残った演題を1つ選んで投票していただき、最多票を得た演者に贈られます。 なお、優秀賞の対象となる演題は、
@学術的視点に基づいた研究発表
A有益な活動報告
B感動を与えた体験談
 とし、理事会で承認後、受賞者が決定します。受賞者には、次年度のフォーラムでご講演いただきます。


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