一般演題 7
家族がエンゼルケアに参加することに対する
看護師の意識や働きかけの実態調査

○川端友季子、小嶋玲香、高柳麻衣子、安部美和子
伊勢崎市民病院


【はじめに】
 A病棟では、末期がんの患者が多く入院しており、死亡退院数も多い。エンゼルケアに家族が参加することは、グリーフケアの一環として重要であると考えられているが、A病棟では看護師のみでエンゼルケアを行っている現状がある。今回、A病棟の看護師に対し、エンゼルケアヘの家族参加について質問紙調査を行った。その結果、看護師の意識や家族への働きかけの実態が明らかになったため報告する。
【研究方法】
 A病棟看護師25名に対し、質問紙調査を実施する。
【結果】
 エンゼルケアヘの家族参加の経験を持つ看護師は63%であり、そのうちの全員が家族参加に対し肯定的な意見を持っていた。また、家族参加の必要性について理解している結果が得られたが、A病棟の看護師67%が家族参加の意思確認を行っていなかった。要因として、「時間がない」「声かけがわからない」「家族の精神状態が不安定」「患者一家族の関係性が良くない」などが挙げられた。
【考察・結論】
 家族がエンゼルケアに参加することは、患者の死の受容にも繋がるため、看護師が家族に参加の意思を確認することは重要である。そのため、その時々の家族の状況を判断し、柔軟な対応ができるよう、看護師自身のスキルアップが必要である。今回の結果をもとに、家族がエンゼルケアに参加できる環境を整えていきたい。


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