一般演題 1
看取り看護におけるA病棟看護師の気づき
〜デスカンフアレンスを継続したことによる効果〜

○千葉いづみ1)、松沼晶子2)、吉潭政史1)、藤本瞳1)
 1)群馬県立がんセンター6階東病棟
 2)群馬県立がんセンターがん相談支援センター



【目的】
 2013年8月からデスカンフアレンス(以下DCと示す)を開催。継続したDCの内容を分析し、看取りの看護についてA病棟看護師の気づきを明らかにする。
【方法】
 A病棟看護師18名にDCシートを配布し、患者一家族についての意見の記入を依頼した。DC参加者は、看護師、担当医、臨床心理士などで、出された意見を詳細に記録した。DCシートや記録から内容分析を行った。
【倫理的配慮】
 A病院倫理委員会の承認を受けた。(承認番号405-28068)
【結果】
 175個のコードから47個のサブカテゴリー、9個のカテゴリーを抽出し、『患者へのケア』『家族へのケア』『患者家族共通のケア』『看護師個人の負担』の4つのコアカテゴリーに分類した。『看護師個人の負担』では、看取り看護におけるプライマリー看護師の重圧、他の看護師に申し訳ない思いを抱いていた。 【考察】
 今回、看護師の葛藤やジレンマに関するカテゴリーが多く抽出された。死に臨む終末期がん患者の苦しみを軽減しようとするケアの中で、患者からの怒りや無謀な要求に対し、自分の感情を表出できない苦しみを抱えていた。DCでは、看護師の本音をお互い共有することで認め合うことができ、継続することで葛藤やジレンマの蓄積の回避に繋がると考える。


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