看護師の緩和ケアにおける意図的タッチングの意識と教育介入の効果


〇角田知暁1) 原真由美1) 原澤梢1) 廣瀬規代美2)
1) 独立行政法人国立病院機構沼田病院
2) 群馬県立県民健康科学大学


【目的】
看護師の緩和ケアにおける意図的タッチングのとらえ方に関する意識調査を実施し、教育的介入の効果を検討した。
【研究方法】
@緩和ケアにおける意図的タッチングに関する質問紙調査、
A@の結果に基づいた教育的介入
【倫理的配慮】
倫理委員会の承認を得て、対象者へ研究の趣旨・目的等を説明し同意を得た。
【結果】
10年目以下の看護師は、「タッチングを知らない」「経験がない」の回答であった。11年目以上の看護師は何らかの形でタッチングを学び、実践していた。しかし、タッチングの心理的効果や解剖・生理学的効果までを理解し実践している看護師は少なかった。教育的介入は、タッチングの効果に関連する理論を中心とした講義や、日常のケアにおける具体的例を説明した。その結果、講義後の話し合いにおいて、タッチング効果を活用する具体案の発言がみられた。
【考察】
今回の教育的介入により、漠然としていたタッチングの効果を理論付けられる事ができ、忙しい業務の中でも意識的に緩和ケアの実践に繋がることが示唆された。
【結論】
教育的介入の結果、看護師のタッチングの知識の習得に繋がり、日々のケアの活用に繋がる。さらに、がん患者と関わる医療スタッフは継続的にスキルアップを行う必要性がある。

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